学業専念と望ましい会社選びをトレードオフにしない

今年の大学3年生から就職活動の解禁日が3年次の3月1日となります。

かつては3年生の10月スタートだったものが12月に変わり、

さらに年明けて3月へと後ろ倒しになった背景には

「学生は学業に専念すべし」という考え方があります。

この理屈に反駁すべくもありませんが

企業の採用活動に長らく関わった立場からすると

4年生になる直前の3月からで大丈夫だろうか…

という気持ちもよぎります。

学生にしてみれば就職活動は初めてのマジな社会との接点。

アルバイトやインフォーマルな付き合いとは異なる

本物の大人の世界をのぞき見る機会であり、

その大人の世界の理によって自分が評価・判別されるという

初めての体験に出くわす場所でもあります。

シューカツという未体験ゾーンのしきたりに馴染んで

身の振り方がこなれてくるには、しばしの時間が必要で

解禁日が遅くなるということは、シューカツリードタイムが

短くなると同義なため、実は,望ましい会社選びに

棹さす結果にならないかと懸念されるわけです。

解禁日の調整がどんな結果をもたらすかは

大学3年生が卒業して,会社に入社して

パフォーマンスを発揮しはじめる頃、つまり

今から5年以上たたないと明らかになってきません。

学業専念と望ましい会社選びをトレードオフにしない

ような仕組みづくりが求められます。