コンサルティングコラム

第9回 良いことはアピールの場を用意する

先日、とある中小企業の社長と話をしているとき、社長がボソっと言いました。「うちの会社もいろいろいいこと始めるんだけど、継続しないんだよね」。大いにあることです。私も中小企業に20年以上勤めていて、同じ経験をたくさんしました。始めるときは勢い良く始まるのだけど、しばらく経つと熱意が冷めてうやむやになってしまう。継続していればなんらかの成果が見られるのでしょうが、日々の実務に紛れて後手後手に回った挙句、取り組み自体が消滅することはよくありました。

 

よくPDCAが大切と言いますが、まさにこのことです。計画(P)して、実行(D)したあと、その成果をチェック(C)し、必要とあらば計画自体に修正をかける(A)という一連の流れの中の、PDはうまくいったとしても、CAがままならないのです。

 

解決策のアイデアとして考えられるのは、最初からCAの時期と方法と、その実施を司る人を決めておくことです。さらに、実施した人の成果発表の場を用意しておき、CAを含めた功績を思う存分アピールしてもらうのです。それを評価の場としてではなく、賞賛の場として行います。社長賞を用意してもいいでしょう。その場では、もしかしたら実施内容とその成果に対する他の社員からのフィードバックももらえるかもしれません。

 

継続しないということは、それだけの動機付けがされていないということです。通常業務に加えて行う追加的な業務であればなおさらです。しかしながら、こういった活動と発表、そして賞賛と共有の場が定着すれば、会社の文化にも影響を与えるでしょう。あくまでも、やっている人が「やらされ感」を感じることなく、楽しんでできるような仕組みがあれば、こうした活動自体の継続性も担保されるはずです。